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外国人材の受入れ — 在留資格の確認手順と、育成就労制度への移行

最終更新日 2026.06.23

監修:株式会社UNPLACED

外国人材の受入れは、制度の全体像を暗記しなくても始められます。必要なのは「その人の在留資格で、その仕事をさせられるか」を雇う前に確認する型と、決められた届出を落とさない段取りです。確認手順を社内に置いてしまえば、判断が難しい部分は所管の窓口に投げられます。

結論:確認手順を型にすれば、個別判断は入管に投げられる

外国人材の受入れで会社側がやるべきことは、「その人の在留資格で、その仕事をさせられるか」を雇う前に確認することと、決められた届出を期限内に出すことの2つに集約されます。制度全体を頭に入れる必要はありません。

それでも受入れが止まりがちなのは、会社が自分たちだけで「該当するかどうか」を決めようとするからです。確認する項目とタイミングを社内で型にしてしまえば、迷う部分だけを窓口に持ち込めます。厚生労働省も、事業主は外国人を雇用する際に「在留カード又は旅券等により、就労が認められるかどうかを確認」する必要があるとしています※13

用意するのは3つです。雇う前の確認シート届出のカレンダー(期限と担当。怠れば罰則があります※12)、照会先の一覧

この記事で扱わないこと
在留資格の該当性の判断は、出入国在留管理庁が個別の事案ごとに行います。本記事は社内の確認手順を整えるところまでを扱い、「この仕事はこの在留資格でできる」といった断定はしません。個別の案件は必ず所轄の地方出入国在留管理官署にご確認ください。

在留資格の枠組みと、就労できる/できない資格

出入国在留管理庁の「在留資格一覧表」では、在留資格が入管法別表第一(活動資格)別表第二(居住資格)に分けられ、別表第一はさらに一の表から五の表に分かれます※1

区分一覧表での位置づけ含まれる在留資格
就労できる別表第一・一の表外交、公用、教授、芸術、宗教、報道
就労できる別表第一・二の表(上陸許可基準の適用あり)高度専門職、経営・管理、法律・会計業務、医療、研究、教育、技術・人文知識・国際業務、企業内転勤、介護、興行、技能、特定技能、技能実習
就労できない別表第一・三の表文化活動、短期滞在
就労できない別表第一・四の表(上陸許可基準の適用あり)留学、研修、家族滞在
指定された活動しだい別表第一・五の表特定活動
身分・地位に基づく別表第二(居住資格)永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者

五の表の「特定活動」は、一覧表でも法務大臣が個々の外国人について特に指定する活動によって在留期間などが決まるとされており※1資格名だけでは判断できません

会社が確かめるのは、就労に制限がない(別表第二。満了日と更新予定)、範囲が決まっている(任せる業務が範囲に収まるか)、指定しだい(指定書の内容)、原則として就労できない(資格外活動許可の有無と範囲)のどれかです※1真ん中の2つが、会社だけで結論を出してはいけない領域です。

つまずきやすいのが、募集時の職種名と実際の配属先が違うケースです。採用前に、実際に任せる業務を文章にしておくのが唯一の予防策で、そのまま照会の材料になります。

在留期間も資格ごとに定められ、「技術・人文知識・国際業務」は5年、3年、1年又は3月※5、「永住者」や「高度専門職2号」は無期限とされています※1。資格名だけでなくその人の在留期間の満了日を必ず見てください。

在留カードで確認する項目と、確認のタイミング

在留カードは、中長期在留者に対し、上陸許可や在留資格の変更・更新許可などに伴って交付されます※2雇う前に必ず現物を見てください。まず見るのは表面の「就労制限の有無」欄です※2

「就労制限の有無」欄の記載読み方
就労制限なし就労の制限がないことを示します。
在留資格に基づく就労活動のみ可その在留資格に対応する範囲に限られます。
指定書により指定された就労活動のみ可指定書を見ないと判断できません。提示を求めてください。
就労不可そのままでは就労できません。裏面の資格外活動許可欄を確認します。

次に裏面の資格外活動許可欄です。「許可(原則週28時間以内・風俗営業等の従事を除く)」または「許可(資格外活動許可書に記載された範囲内の活動)」といった記載がされるとされています※2表面だけ見て断る、裏面だけ見て採用する、のどちらもやめてください。カードの有効期間は、永住者や高度専門職2号の方は16歳以上で交付の日から7年間、それ以外は在留期間の満了日までとされています※2「カードの有効期間」と「在留期間の満了日」は別物として管理してください。

令和8年6月14日からの新様式に注意
出入国在留管理庁は、新様式の在留カード及び特定在留カードでは券面に「在留期間」「許可の種類」「許可年月日」が記載されなくなったとしています※3。従来様式のチェックシートのままだと「欄がない=不備」と誤判断します。

出入国在留管理庁は在留カード等読取アプリケーションを提供しています。ICチップ内の身分事項や顔写真等を読み取り、券面と見比べて偽変造の有無を確認できるとされています※3。パソコン版・スマートフォン版があり、iPadは対象外です※3。在留カード等番号と有効期間満了日を入力する失効情報照会もあります※3。なお新様式で削除された3項目は現行アプリでも表示されず、改修版は令和8年9月を目途にリリース予定とされています※3

1. 選考の早い段階在留資格と満了日を確認し、任せる業務を書き出す
2. 内定を出す前業務と資格の関係に不安があれば入管に照会
3. 入社日原本を確認し、読取アプリ・失効情報照会も併用
4. 満了日の前更新の予定を確認し、更新後のカードを再確認

満了日を人事の管理台帳に入れ、期限前に自動で気づける形にしてください。担当者の記憶に頼ると必ず抜けます。

資格外活動許可という例外

資格外活動許可は、現に有する在留資格に属さない収入を伴う事業を運営する活動又は報酬を受ける活動を行おうとする場合に受けるものです※4。留学生のアルバイトが代表例です。許可の要件として次の事項が挙げられています※4

  • 現に有する在留資格に係る活動の遂行が妨げられないこと。本業が留学なら学業に支障が出ない範囲です。
  • 現に有する在留資格に係る活動を行っていること。在籍していない、通っていないといった状態は前提を欠きます。
  • 風俗営業等が営まれている営業所において行う活動でないこと。店舗型性風俗特殊営業や特定遊興飲食店営業の営業所での活動は認められないとされています。
  • 素行が不良でないこと。契約に基づく在留資格の場合は当該機関の同意なども挙げられています。

注意したいのは、特定技能と技能実習は資格外活動許可の枠組みから外れるとされている点です※4。別部門の仕事を頼む、繁忙期だけ他社の応援に出す、といった発想は成り立ちません。申請は住居地を管轄する地方出入国在留管理官署で行い、手数料はかからないとされています※4

会社側の実務は2点です。許可の有無と範囲をカード裏面の現物で確認する。そして時間の上限がある場合、自社の勤務時間だけで管理しない。他社での勤務があれば合計で上限を超える可能性があり、本人に申告してもらう仕組みが要ります。

「技術・人文知識・国際業務」で任せられる仕事の考え方

事務職や技術職で採用するとき、最初に検討されることが多い在留資格です。

該当する活動(出入国在留管理庁の記載)
本邦の公私の機関との契約に基づいて行う理学、工学その他の自然科学の分野若しくは法律学、経済学、社会学その他の人文科学の分野に属する技術若しくは知識を要する業務又は外国の文化に基盤を有する思考若しくは感受性を必要とする業務に従事する活動※5

該当例としては機械工学等の技術者、通訳、デザイナー、私企業の語学教師、マーケティング業務従事者等が挙げられています※5。誤りやすいのは職種名で判断してしまうことです。定義が指すのは業務の中身で、肩書きではありません。どんな作業を、どれくらいの割合で行うのかを書き出してください。

提出書類は受入れ機関の区分によって変わり、出入国在留管理庁は4つのカテゴリーを示しています※5

カテゴリー記載されている区分
1日本の証券取引所に上場している企業ほか、複数の項目
2前年分の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表中、給与所得の源泉徴収合計表の源泉徴収税額が1,000万円以上ある団体・個人
3前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表が提出された団体・個人(カテゴリー2を除く)
4左のいずれにも該当しない団体・個人

多くの中小企業はカテゴリー3、設立間もない会社はカテゴリー4に当たると考えられ、カテゴリーが下がるほど用意する資料は増える傾向があります。上陸許可基準の内容はPDF資料として案内されており※5、当てはめは個別の事案によるため本記事では基準の中身を要約しません。判断は所轄の地方出入国在留管理官署にご確認ください。

特定技能制度の位置づけ

製造・建設・宿泊・飲食・介護などで人手が足りないときに検討されるのが在留資格「特定技能」です※6

特定技能1号特定技能2号
該当する活動特定産業分野に属する相当程度の知識又は経験を必要とする技能を要する業務※6特定産業分野に属する熟練した技能を要する業務※6
在留期間法務大臣が個々に指定する期間(3年を超えない範囲)。通算では原則5年以内※63年、2年、1年又は6月※6
支援計画1号特定技能外国人支援計画の作成と、申請時の提出が必要※7支援計画に関する記載は1号について示されています※7

受入れ機関の側にも義務があります。労働関係法令の遵守に加え特定技能雇用契約に関する基準を満たしている必要があるとされ、四半期に一度、受入状況や支援実施状況の届出を行う必要があるほか、雇用契約に変更等があった場合も届出が必要とされています※7。支援は登録支援機関に委託することもできますが※7「委託すれば会社は何もしなくてよい」ではありません。届出の義務は受入れ機関側に残ります。

特定技能は「採用したら終わり」ではなく、継続的な事務が発生する制度です。分野ごとの要件・試験・必要書類は制度説明資料や運用要領として公表されているため※7自社の分野の資料を直接読むのが最短です。

技能実習制度から育成就労制度へ — 何が変わるのか

令和6年6月14日の第213回通常国会で2つの改正法が成立し、6月21日に公布されています※8法律第60号は「出入国管理及び難民認定法及び外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律の一部を改正する法律」で、趣旨は育成就労制度の創設等です※8※9法律第59号は「マイナンバーカードと在留カードの一体化」が趣旨で、施行日は一部の規定を除き令和8年6月14日です※8。前節の新様式はこの流れです。

項目公表されている内容
施行日一部の規定を除き令和9年4月1日※9
制度の位置づけ人手不足分野で、3年間の就労を通じて特定技能1号水準の人材を育成・確保する制度※11
家族の帯同原則として認めないこととされています※11
受入れ国原則として、二国間取決め(協力覚書)を作成した国からのみ※11

Q&Aには令和9年4月1日に既に来日している技能実習生については、引き続き認定計画に基づいて技能実習を続けることができると記載されており※11、施行日で一斉に切り替わるわけではありません。

以下は今後の政省令や分野別運用方針で細部が定まる可能性があることを前提に読んでください。

論点公表されている内容
日本語(就労開始前)日本語能力A1相当以上の試験合格、又は認定日本語教育機関の「就労」課程A1相当の講習を100時間以上受講※11
日本語(3年間を通じて)日本語教育参照枠A2相当の能力を修得し試験に合格。A2相当の講習を100時間以上受講する機会の提供が必要※11
転籍(本人の意向)技能・日本語能力の水準、転籍制限期間の経過、転籍先が優良な育成就労実施者であること、転籍者の割合が一定以内であることなど※11
転籍制限期間分野別運用方針で定める1年以上2年以下の範囲の期間※11
監理支援機関技能実習の監理団体は、新たに監理支援機関の許可が必要※11

監理支援機関の許可基準は、外部監査人の設置債務超過がないこと受入れ機関の数が原則2者以上などで、外部監査人は弁護士、社会保険労務士、行政書士その他育成就労の知見を有する者とされています※11日本語の要件が明示されている以上、受入れ側にも「日本語で伝わる職場か」が問われます。

いま断定できないこと
受入れ人数の枠、移行の対象分野、転籍の具体的な運用などは分野別運用方針や政省令によって定まる可能性があります。出入国在留管理庁のページには制度概要資料、Q&A、運用要領、分野別運用方針などが掲載されています※10

「施行までに何が決まるか」を待つより、施行日に関係なく必要になる社内の土台を先に作るのが現実的です。次節以降の内容は、制度が変わっても無駄になりません。

外国人材の受入れを表すイメージ。白い円筒台に載る積み木のビル群と、対岸の小さな台とを、手すり付きの白いアーチ橋がつないでいる

受入れ前に決めておくことと、雇用条件の明示

採用を決める前に、次の5点を紙にしておいてください。ここが空欄のまま進むと、入社後に必ず止まります。

  • 任せる業務の範囲。職種名ではなく「製造ラインでの組立」「作業日報の入力」といった作業単位で。そのまま照会材料になります。
  • 確認と記録の担当。誰が在留カードを見て何を記録に残すか。正副2名を決めます。
  • 届出の期限。外国人雇用状況の届出には期限があり※12、入社・退職の手続フローに組み込みます。
  • 教育と安全衛生の言語。作業手順、危険箇所、緊急時の連絡をどの言語・形式で伝えるか。
  • 相談先の一覧。本人が困ったときの社内窓口と、会社が困ったときの社外窓口を1枚に。

実際に効くのは2番目と5番目です。「誰がやるか」が決まっていないことが原因で止まるケースのほうが多いからです。あわせて配属予定の部署の責任者を、採用前の打ち合わせに入れてください。厚生労働省は、労働施策総合推進法第7条に基づき、職場への適応を容易にするための措置、雇用管理の改善、離職時の再就職援助に努めることを事業主に求めており※13、その具体的な内容として「外国人雇用管理指針」が定められ全文が公表されています※19

次に雇用条件の明示です。労働関係法令は国籍を問わず適用され、問題になるのは「明示したつもり」で終わっていないかです。厚生労働省は外国人労働者向けのモデル労働条件通知書を公表しており※17自社で一から翻訳を作る必要はありません。

場面やること落とし穴
内定時書面で示す。母語版とやさしい日本語版を用意口頭説明だけで済ませ、後から言った・言わないになる
入社時読んだうえで質問できる時間を取る。本人控えも残す渡してすぐ署名を求める
変更時変更点だけを短く伝える書面を別に作る全文を差し替え、どこが変わったか分からない

とくに効くのは3行目です。変更点だけを抜き出した1枚を作る習慣にしてください。また賃金の計算方法は図か表で示してください。明示すべき事項の範囲や記載内容の適否は、所轄の労働基準監督署にご確認ください。

外国人雇用状況の届出 — 全事業主の義務

ここは制度の解釈が要らない事務です。そして落とすと罰則の対象になります。厚生労働省は、外国人労働者(在留資格「外交」「公用」及び特別永住者を除く)の雇入れ時と離職時に、ハローワークへ届け出ることを事業主に求めています※12※13雇用保険の被保険者になる人も、ならない人も、どちらも対象です。

区分雇入れの届出期限離職の届出期限様式
雇用保険の被保険者となる場合翌月10日まで※12離職の日の翌日から起算して10日以内※12資格取得届(様式第2号)/喪失届(様式第4号)※12
雇用保険の被保険者とならない場合翌月末日まで※12翌月末日まで※12外国人雇用状況届出書(様式第3号)※12

雇用保険の被保険者になる人のほうが期限が短い構造です。とくに離職時は退職手続に紛れて落ちやすい項目です※12届出を怠ったり、虚偽の届出を行った場合には30万円以下の罰金の対象となるとされています※12。届け出る事項は在留カード又は旅券(パスポート)等の提示を求めて確認することが示されています※12。前節のカード確認の手順が、そのまま届出の準備になります。

1. 入社が決まった日在留カードを確認し、必要な項目を記録に残す
2. 入社手続の中被保険者になるかで期限と様式を振り分ける
3. カレンダー登録期限日を担当者と副担当の両方に通知する
4. 退職の申出があった日離職側の期限をその日のうちにカレンダーへ

4番目を退職手続のチェックリストに入れてください。退職は突発的に決まるため、フローに埋め込まないと間に合いません。

入社後の実務 — 社会保険・税・住居・生活

受入れの手続が終わってからが本番です。所管が分かれるため、「何を、どこに確認するか」の地図を先に作るのが実務的です。

領域会社側で用意すること確認先
労働・社会保険加入手続と、本人への説明資料年金事務所、ハローワーク、労働基準監督署
源泉徴収の取扱い、年末調整の説明所轄の税務署、住民税は市区町村
住居住まいの探し方の情報提供、緊急連絡先の共有市区町村、地域の相談窓口
生活ごみの出し方、医療機関、公共交通など市区町村の窓口、外国人生活支援ポータルサイト※16
在留の手続在留期間の満了日の管理、更新の予定確認所轄の地方出入国在留管理官署

個別の該当性は、必ず表の右列の所管機関にご確認ください。生活面は、出入国在留管理庁の外国人生活支援ポータルサイトで生活・就労ガイドブックが多言語(やさしい日本語を含む)で提供され、地域の相談窓口の資料も掲載されています※16会社が全部を用意する必要はありません。

会社が使える支援もあります。厚生労働省は事業主向けに外国人雇用管理アドバイザーを案内し、雇用管理や職業生活上の問題等について無料で相談・支援を受けることができるとしています※14。また、就業規則の多言語化など就労環境の整備に取り組む事業主向けに人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備コース)が掲載されています※14。要件は改定されることがあるため、最新の支給要領を確認し、所轄の労働局にご確認ください。

やさしい日本語で、社内文書をどう整えるか

翻訳を都度用意する運用は、遅かれ早かれ破綻します。変更のたびに発注していては追いつかず、口頭の指示に戻ってしまいます。

出発点は、出入国在留管理庁と文化庁が作成した「在留支援のためのやさしい日本語ガイドライン」です※15。有識者や支援団体の関係者などの検討をふまえたもので、特に書き言葉に焦点を当てたガイドラインとされ、本編と概要のほか別冊「やさしい日本語書き換え例」、研修の手引、研修教材例、解説動画などが掲載されています※15。外国人生活支援ポータルサイトには書き換えツールもあります※16

1. 対象を絞る安全衛生・作業手順・就業ルールから
2. 一文を短くする1文1情報。二重否定と長い修飾を外す
3. 用語を統一する同じものを2通りの言い方で呼ばない
4. 図と併記する危険箇所と手順は、写真や図を主にする
5. 読んでもらって直す読む人に読んでもらい、詰まった箇所を直す

間違えると危ない文書から手をつけてください。安全衛生と作業手順が先で、福利厚生の案内は後回しで構いません。地味に効くのが用語の統一です。同じ機械を現場では略称、手順書では正式名称——という状態は大きな負担になります。用語集を1枚作るだけで翻訳の手間も減ります。整えた文書を「質問したら出典つきで答えてくれる」形にする方法は、Gemini Notebookで社内マニュアルを「答えてくれるAI」にする方法で扱っています。

外国人材の受入れを表すイメージ。紙でつくった同心円の中心に地球儀が置かれ、円の上に小さな球が点在する造形

うまくいかないときの見直しと、相談窓口の使い分け

受入れが続かない、現場が疲れる、早期に辞めてしまう。原因は制度ではなく運用の側にあることがほとんどです。見直す順に並べます。

  • 任せている業務と、在留資格の範囲がずれていないか。ずれの疑いがあれば、自社で判断せず所轄の地方出入国在留管理官署にご確認ください。
  • 指示が伝わらない原因は、言語ではなく粒度ではないか。「いつもの感じで」は日本語を母語とする人にも伝わりません。手順書の粒度が粗いだけのことが多くあります。
  • 本人の相談先が伝わっているか。確認と届出が属人化していないか。手順書化して、副担当が一度やってみる。
  • 現場の負担が特定の人に寄っていないか。教育役を1人に任せきりにせず、資料で代替できる部分を切り出します。

社内だけで抱え込まないことも大切です。前掲の外国人雇用管理アドバイザーで第三者の目を入れるのが早道です※14。あわせて「外国人雇用管理指針」と自社の運用を突き合わせるのも有効です※19

論点相談先補足
在留資格の該当性・在留の手続所轄の地方出入国在留管理官署外国人在留総合インフォメーションセンター(0570-013904)も案内されています※4
外国人雇用状況の届出ハローワーク雇用保険の被保険者になるかで様式と期限が変わります※12
雇用管理・労務の相談外国人雇用管理アドバイザー無料で相談・支援を受けられます※14
求人・採用の相談ハローワーク、外国人雇用サービスセンター東京・名古屋・大阪・福岡に設置※18
労働条件・安全衛生所轄の労働基準監督署書面の記載内容や運用の適否は
本人の生活全般外国人在留支援センター(FRESC)電話番号は0570-011000と案内されています※16

会社がやるのは確認と届出であり、判断は所管機関に委ねられる。この線引きができていれば、制度が変わっても運用は続きます。個別の事案が制度に該当するかどうかの判断は、所轄の出入国在留管理局、労働局、税務署などの所管機関にご確認ください。

よくある質問

「就労制限なし」「在留資格に基づく就労活動のみ可」「指定書により指定された就労活動のみ可」「就労不可」といった記載が示されています。指定書による場合は提示も求めてください。

新様式では券面に「在留期間」「許可の種類」「許可年月日」が記載されなくなったとされています。従来様式を前提にしたチェックシートでは、欄がないことを不備と誤解するおそれがあります。

外国人労働者を雇い入れた、または離職した事業主です。「外交」「公用」及び特別永住者は除かれます。雇用保険の被保険者になる人もならない人も対象で、怠った場合は30万円以下の罰金の対象とされています。

被保険者となる場合は、雇入れが翌月10日まで、離職が離職の日の翌日から起算して10日以内。被保険者とならない場合は、雇入れ・離職ともに翌月末日までです。

任せられません。裏面には「許可(原則週28時間以内・風俗営業等の従事を除く)」等の記載がされます。また特定技能と技能実習は資格外活動許可の枠組みから外れるとされています。

令和6年法律第60号は令和6年6月21日に公布され、施行日は一部の規定を除き令和9年4月1日とされています。受入れ人数の枠や分野ごとの運用など、細部は今後定まる部分が残っています。

令和9年4月1日に既に来日している技能実習生については、引き続き認定計画に基づいて技能実習を続けることができるとされています。細かな取扱いは所轄の地方出入国在留管理官署にご確認ください。

就労開始前までに日本語能力A1相当以上の試験に合格するか、認定日本語教育機関の「就労」課程のA1相当の講習を100時間以上受講することが求められます。3年間を通じてはA2相当が求められます。

翻訳より先に、やさしい日本語で書き直すほうが費用対効果は高くなります。「在留支援のためのやさしい日本語ガイドライン」に書き換え例や研修教材があります。対象は安全衛生・作業手順・就業ルールの3つに絞ってください。

厚生労働省は事業主向けに外国人雇用管理アドバイザーを案内しており、無料で相談・支援を受けられるとしています。また人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備コース)があります。要件は改定されるため、所轄の労働局にご確認ください。

参考文献

  1. ※1 在留資格一覧表 出入国在留管理庁(2026.08.02確認)
  2. ※2 「在留カード」はどういうカード? 出入国在留管理庁(2026.08.02確認)
  3. ※3 在留カード等読取アプリケーション/失効情報照会 サポートページ 出入国在留管理庁(2026.08.02確認)
  4. ※4 資格外活動許可申請 出入国在留管理庁(2026.08.02確認)
  5. ※5 在留資格「技術・人文知識・国際業務」 出入国在留管理庁(2026.08.02確認)
  6. ※6 在留資格「特定技能」 出入国在留管理庁(2026.08.02確認)
  7. ※7 特定技能制度 受入れ機関の方 出入国在留管理庁(2026.08.02確認)
  8. ※8 令和6年入管法等改正について 出入国在留管理庁(2026.08.02確認)
  9. ※9 育成就労制度の制度概要・関係法令 出入国在留管理庁(2026.08.02確認)
  10. ※10 育成就労制度 出入国在留管理庁(2026.08.02確認)
  11. ※11 育成就労制度Q&A 出入国在留管理庁(2026.08.02確認)
  12. ※12 「外国人雇用状況の届出」について 厚生労働省(2026.08.02確認)
  13. ※13 外国人の雇用(事業主の方へ) 厚生労働省(2026.08.02確認)
  14. ※14 外国人を雇用する事業主への支援について 厚生労働省(2026.08.02確認)
  15. ※15 在留支援のためのやさしい日本語ガイドライン 出入国在留管理庁(2026.08.02確認)
  16. ※16 外国人生活支援ポータルサイト 出入国在留管理庁(2026.08.02確認)
  17. ※17 外国人労働者向けモデル労働条件通知書 厚生労働省(2026.08.02確認)
  18. ※18 外国人雇用対策 厚生労働省(2026.08.02確認)
  19. ※19 外国人労働者の雇用管理の改善等に関して事業主が適切に対処するための指針(全文) 厚生労働省(2026.08.02確認)

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株式会社UNPLACED

「場所にとらわれず、居場所をつくる。」を理念に、企業向けのAI基礎研修・AIコンサルティング、ジュート由来の生分解性プラスチック「ソナリ」、ワークマネジメントサービス「OginAI」を提供しています。人手不足・DX・環境対応という経営課題に向き合う企業と伴走します。

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